Cosmetic Medicine in Japan -東京大学美容外科- トレチノイン(レチノイン酸)療法、アンチエイジング(若返り)
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レチノイン酸を用いたfacial rejuvenation
-治療に必要な外用剤、スキンケア-

吉村浩太郎 (1999年3月)


 Facial rejuvenationは高齢化社会の進行とあいまって美容形成外科における大きなテーマとなっていくことに疑いの余地はない。すでに米国ではその治療法は大きな進展をみせているが、本邦では有色人種特有の炎症後色素沈着の副作用という大きな障害も伴い、解決していかなければならない問題点も多い15)。

 レチノイン酸(ビタミンA酸)はその特異的な生理作用からステロイドに続く第二の革命的外用剤として登場して以来、催奇形性という副作用を持つにもかかわらず海外では広く使用されている1,5,11,12)。そして、皮膚に限らず悪性腫瘍を含む様々な疾患に対しての治療薬としての潜在的な可能性は大きい1,3,19)。Facial rejuvenationにおいてレチノイン酸の果たす役割は、レチノイン酸受容体のある細胞核に直接作用し、表皮角化細胞の増殖や線維芽細胞のコラーゲン産生を強力に促進するなど、他の治療に置き換えることができないものである4,7,12)。本稿においては、レチノイン酸を使ったfacial rejuvenation治療について、また治療に必要な外用剤やスキンケアについて、それぞれの特性と使い方について説明する。

 


II.外用剤と使用方法

1.オールトランスレチノイン酸 all-trans retinoic acid(以下atRA、アトラ)

 レチノイドは、形態形成制御作用、細胞の分化増殖制御などの作用を持っているが、それらの作用は遺伝子の転写の段階で行われ、核に数種のレチノイン酸受容体retinoic acid receptor(RAR)、およびretinoid X receptor(RXR)が存在することが明らかになっている6,9,17)。AtRAはRARのリガンドとして、ビタミンAの生物活性の本体であるといえる。ちなみにRXRのリガンドは9-cisレチノイン酸であり、RARとheterodimerを形成してDNAの特定の部位に結合して遺伝子発現を制御することが知られている6,9)。

 AtRAの皮膚に対する作用としては、表皮においては表皮角化細胞の強い増殖促進作用がみられ表皮は肥厚し角質はコンパクトになる。さらに、真皮においては線維芽細胞のコラーゲン、エラスチン産生促進などの作用があり長期に使用することによって真皮は肥厚する7,12)。メラノサイトのメラニン産生抑制作用の有無には意見の分かれるところであるが、われわれの研究結果も含めin vitroの結果では否定的な見解が多い13)。従って、臨床では表皮角化細胞の増殖促進およびそれに伴う表皮のターンオーバーが起こることによって脱色素効果が得られていると思われる。レチノイン酸の生理作用のメカニズムにはまだ不明の点が多く残されているのが現状である。

 AtRAの外用剤(Retin-A?, Renova?)は、海外ではにきびや光老化の治療薬として広く使用されている1,5,11,12)。本邦では未認可であり現在までのところatRAの外用剤が認可される予定はないが、atRAの原末(シグマ、和光純薬など)から比較的簡単に院内調剤して処方することができ、当施設においての調剤法も公開している。本邦で外用剤として認可されているのはレチノール(ビタミンA)や酢酸レチノールretinyl acetate、パルミチン酸レチノールretinyl palmitateで、化粧品としては100グラムあたり25万国際単位まで(重量換算で約0.04%)の使用が認められており、またザーネ(エーザイ、レチノールとして100gあたり50万国際単位)は医薬品として角化性皮膚疾患に認可使用されている。しかし、これらの成分では副作用は特に見られないが、薬理作用が小さく(atRAの300分の1程度)上記のようなatRA特有の臨床効果は期待できない。
Aging faceの治療におけるatRAの利用法は大きく3つに分けることができる。1つはatRAによるskin rejuvenationであり、2つめはハイドロキノンなどのbleacherとともに短期的に使用して、老化皮膚の特徴である老人性色素斑などの色素沈着症の治療である。3つめは、他のresurfacingの前療法としての使用である。

[使用方法]

1) skin rejuvenation (症例1:図1参照)

 対象はもちろん顔面である。0.1%atRAを1日1回使用する。当初、反応性の皮膚炎が見られるが使用を継続するととも自然に消失していく。あまり皮膚炎が強い場合は使用回数を減らして調節してもよい。長期的に使用することが大切で、老化は加齢とともに進行していくわけであるから半永久的に使用すればよい。反応を見ながら徐々に濃度をあげていくことも効果があるし、薬理効果をあげるために計画的な間歇的使用を行うことも良い。
短期的には表皮のresurfacingであるが、長期使用により表皮、真皮ともに肥厚し、張りが出てくる。米国ではatRAの外用剤(Renova)に対して皮膚の細かいしわに対しての適応が初めてFDAから認可された(大きなしわには効果がないとの注釈付き)。長期的に使われている米国ではその鮮烈なデビュー当時からみれば期待外れという印象を持っている人も少なくない。しかし、atRAは使い方次第で結果は大きく左右されるため、より高濃度の外用剤をうまく使ってその効果を最大限に引き出すことが重要であり、その潜在的な治療効果や適応疾患はまだ今後大きな広がりを見せるであろう。

2)メラニン色素疾患の治療

 通常は治療をbleaching stepとhealing stepに分ける。はじめのbleaching stepでは、患者自身にatRAゲルおよびハイドロキノン乳酸軟膏を毎日2回患部に塗布させ、昼間は日焼け止めクリームを併用させる。原則として治療開始時は顔面には0.1%、上肢および躯幹には0.2%、下肢には0.4%のatRAゲルを使用し、必要に応じて適宜濃度を変更する。色素沈着が消失(軽減)した時点で(通常は2-6週間の治療後)、healing stepに移行する。すなわち、atRAゲルの使用を中止し、一時的に(通常1-3週間、できるだけ短期間)消炎目的にてステロイド軟膏(weak?strong)を使用する(注意:現在は全く使用していない:2001年8月)。ハイドロキノン乳酸軟膏は5%ハイドロキノン・10%アスコルビン酸軟膏に変更する。治療法の詳細については参考文献20-22)を参照していただきたい。

3)他のresurfacingの前療法

 TCA、レーザー、アブレージョンなどの他の深いresurfacingを行う場合にpretreatmentとしてatRAを数週間使用する。肌を刺激に慣れさせる意味合いと、表皮、真皮の創傷治癒能力を事前に高めておく効果を期待する側面がある。表皮角化細胞の分裂を促進し、線維芽細胞のコラーゲン産生を促進する作用があり、使用することにより上皮化も速くなる。通常は漂白剤(美白剤)と併用する場合が多い。

 

2. 漂白剤(美白剤) bleacher (bleaching cream)

 メラノサイトがメラニンを生成する過程を阻害する薬剤の総称である。皮膚の漂白目的で使われる。その作用機序には1)チロジナーゼ活性をその酵素産生過程で阻害する、もしくは基質を阻害する、 2)メラノサイトの増殖を阻害する、もしくは細胞毒性を持つ、 3)メラニン産生を誘発する炎症を抑える、などがある。古くはフェノール類、メルカプトアミン類、カテコール類やそれらの誘導体など数多くの化合物が漂白剤として研究されたが、効果はあっても悪臭が強い、皮膚への強い刺激がある、強すぎて白斑を残すなどの理由から今日までに淘汰されてきた2)。本邦では、90年代になりいわゆる美白(“日焼けによるしみ、そばかすを防ぐ”と定義されている)ブームにのって化粧品会社各社から数々の美白製品が市販されているが、実際の漂白効果は非常に弱い。しかしながら、刺激が少ないため皮膚が炎症を起こしている時などには使いやすく有用な測面もある。下記に今日海外および本邦で使用されている代表的な成分を列挙する。この他に、甘草抽出エキス(グリチルリチン)なども使われている。内服剤としてはアスコルビン酸やトラネキサム酸などが同様の目的に使われている。

 

1) ハイドロキノンhydroquinone
 古くから使用されている代表的bleacherである。チロジナーゼ活性阻害効果が強く、高濃度ではメラノサイトに対してcytotoxicである10,16,18)。その漂白効果は可逆的で安全性が高いともいえる。ハイドロキノンとそのいくつかのエーテル誘導体(monobenzyl, monoethyl, monomethyl ether of hydroquinone) がbleacherとして使用されてきた。使用時に灼熱感や炎症を誘発することがあるため本邦では未認可であるが、実際には院内調合の形で広く使用されてきたのが現実である。高濃度を長期間使用することにより、色素異常をもたらすなどの副作用も報告されている。

2) コウジ酸kojic acid (5-hydroxy-2-hydroxymethyl-4-pyrone)
 昭和63年に医薬部外品として認可されており、化粧品会社から外用剤が市販されている。日常的に麹(酒粕など)を扱う人の手が白くなることから発見された。漂白効果はハイドロキノンに比べるとかなり弱い。

3)アゼライン酸azelaic acid
 海外では外用で市販されている。本邦は未認可。灼熱感を誘発することが多く、漂白作用は強くない。ハイドロキノンが使えない患者に使われることがある。

4)アスコルビン酸(ビタミンC)ascorbic acidおよびその誘導体
 外用剤は化粧品として認可されている。皮膚に対する抗酸化作用があるとともに抗炎症作用や美白作用もあるとされる。アスコルビン酸の数種類の誘導体も成分がより安定であることから外用剤として利用されている。内服は以前から肝斑などに使用されているが、外用の方が皮膚への供給が良いという見解もある。副作用は皆無といえるが、漂白効果は非常に弱い。

5)アルブチンarbutin (hydroquinone-β-D-glucopyranoside)
 ハイドロキノンの誘導体で副作用が小さく、本邦において医薬部外品として平成1年認可され化粧品会社から市販されている。刺激がなく、炎症を伴った皮膚にも使いやすい。漂白効果はハイドロキノンに比較すると弱い(1/100程度) 14)。

6)エラグ酸
 本邦において医薬部外品として平成9年に認可され化粧品会社から市販されている。チロジナーゼ阻害効果があるが、漂白効果は非常に弱い。

7)ルシノール
 本邦において医薬部外品として平成10年に認可され化粧品会社から市販されている。やはり漂白効果は非常に弱い。

[色素治療における漂白剤の使用方法]
 ハイドロキノンはin vitroでは強力なチロジナーゼ活性やメラニン産生の抑制作用を示すが、臨床における外用では残念ながら期待するほどの効果は得られない。しかしながら、現段階では最も信頼性の高いbleacherといえるであろう。単独使用ではその漂白効果はごく限られたものでしかないが、うまくレチノイン酸と併用することにより大きな効果を得ることが可能である。通常は2-5%の濃度で外用剤として1日1回もしくは2回使用する。AHAなど角質剥離作用を示す薬剤と併用することにより、より効果を高めることができる。灼熱感が見られたり炎症を誘発する場合があるため、それらを軽減するためにステロイド剤と混合して使用される場合もあるが長期使用には注意を要する。他のbleacherはさらに効果が弱く、積極的な治療薬としては使えないが、ハイドロキノンと異なり副作用が非常に少ないため、特にレーザーやピーリングなど炎症を伴う治療の際には使いやすい。ODTなどその外用法を工夫すれば一定の効果は期待できると思われる。

 

 

3.AHA(alpha hydroxy acids; fruit acids):

 カルボン酸のアルファ位に水酸基を持つ脂肪酸の総称である。具体的にはグリコール酸glycolic acid(sugar cane)、乳酸lactic acid(sour milk)、リンゴ酸malic acid(apples)、クエン酸citric acid(citrus fruit), 酒石酸tartalic acid(grapes)などを指す。植物とくに果物から抽出されたため総称してフルーツ酸fruit acidsとも呼ばれ、本邦に限ってはこの名称がよく使われているようである。角質剥離作用を持ち、外用剤の補助成分として、またケミカルピーリングの主剤として利用されている。表皮に障害を与えることにより、表皮角化細胞のターンオーバーを刺激することによる2次的な美容効果を期待する。通常使用される濃度では真皮に対する影響はないため、効果は弱く一時的なものである。われわれは色素沈着治療の際に角質剥離作用を期待して、また他の薬剤浸透性を高める目的で補助的に外用剤に配合して使用している。

 

4.保湿剤moisturizer

 ピーリングを含め、あらゆるfacial rejuvenationの治療の過程において、保湿剤の果たす役割は非常に大きい。角層には大きく分けて、バリア機能と水分保持機能があるが、正常な皮膚の機能維持のために角層の水分の保持は非常に重要である。この機能はNMFと細胞間脂質(セラミド)に大きく依存している。気温が低く乾燥した冬にはとくに乾燥性皮膚、あかぎれ、ひびなどを生じ易い。かさつきや肌荒れを防ぐためにも、保湿剤を用いた角層水分量の上昇が重要となる。また、レチノイン酸水性ゲルを用いた場合、角質がはがれ落屑が起こり、皮膚が乾燥して突っ張ってくる。こうした際にも、保湿剤を併用すると大きな改善がみられる。
保湿剤には、グリセリンやプロピレングリコールなどの多価アルコールや、尿素やアミノ酸を中心とした天然保湿分子(natural moisturizing factor, NMF)、真皮結合織成分であるヒアルロン酸、水溶性コラーゲン、ヘパリンノイド、脂質のリポソームなどがある。さらには、卵殻膜タンパク(H-EMP)、牛顎下腺ムチン、硫酸化トレハロースなど数多くの成分が次々と開発されている8)。

 

5.サンスクリーンsunscreen(日焼け止めクリーム)

 サンスクリーンはレーザーやケミカルピーリングの後に必須なだけでなく、光老化の予防という観点からは日常的にスキンケアとして使用するべきものといえる。有効成分は大きく化学的遮光剤(吸収剤)と物理的遮光剤(散乱剤)に分けられる。化学的遮光剤として最も広く用いられてきたのはPABA(para-aminobenzoic acid)であるが、近年はUVBのみならずUVAも遮断することの重要性が強調され、数多くの有効成分が開発されbroad-spectrumのサンスクリーンが一般的となった。SPF(sun protection factor)はUVBに誘発される紅斑を予防する効果を数値化した国際的なものであるが、本邦独自にUVAに対する効果を3段階に表示するものとしてPA(protection grade of UVA)が平成8年に定められた。最近はSPF値やPAの大きい製品が多く市販されるようになった。しかし、サンスクリーンの有効成分がアレルギーを誘発する場合もあり、特に炎症を伴っている患部に使用する場合には注意を要する。

 

III.おわりに

 いかなるFacial rejuvenation治療を行う場合においても、外用剤を用いたケアが術前の前療法や術後の後療法、およびメインテナンスとして重要である。また、外用剤で行うresurfacingも大きな位置を占めるようになってきた。他の目的で様々なレーザーを行う場合にも、スキンケアに十分な配慮を行うことが結果を左右する。Facial rejuvenationを扱う形成・美容外科医においては、外科的手術手技とともに、現在利用できる外用剤の特性と限界、使用法や副作用について熟知し、総合的な知識を持つことが必要である。

参考文献
1) Biro DE, Shalita AR: Clinical aspects of topical retinoids. Skin Pharmacol. 6 (Suppl 1): 53-60, 1993.
2) Bleehen SS, Pathak, MA, Hori Y, et al.: Depigmentation of skin with 4-isopropylcatecol, mercaptoamines, and other compounds. J. Invest. Dermatol. 50: 103-117, 1968.
3) de Palo G, Formelli F: Risks and benefits of retinoids in the chemoprevention of cancer. Drug Saf. 13: 245-256, 1995.
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5) Ellis CN, Millikan LE, Smith EB, et al.: Comparison of adapalene 0.1% solution and tretinoin 0.025% gel in the topical treatment of acne vulgaris. Br J Dermatol 139 (Suppl 52): 41-47, 1998.
6) Fisher GJ, Voorhees JJ: Molecular mechanism of retinoid actions in skin. FASEB J. 10:1002-1013, 1996.
7) Gendimemenico GJ, Mezick JA: Pharmacological effects of retinoids on skin cells. Skin Pharmacol. 6 (Suppl 1): 24-34, 1993.
8) 秦 孝子: 新しい保湿剤の研究開発の現状と課題. Fregrance Journal 1:30-37, 1995.
9) Heyman RA, Mangelsdorf DJ, Dyck JA, et al.: 9-cis retinoic acid is a high affinity ligand for the retinoid X receptor. Cell 68: 397-406, 1992.
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11) Kang S, Voorhees JJ: Photoaging therapy with topical tretinoin: an evidence-based analysis. J Am Acad Dermatol 39: S55-61, 1998.
12) Kligman AM, Grove GL, Hirose R, Leyden JJ: Topical tretinoin for photoaged skin. J. Am. Acad. Dermatol. 15:836-59,1986.
13) Lotan R, Lotan D: Enhancement of melanotic expression in cultured mouse melanoma cells by retinoids. J. Cell Physiol 106: 179-189, 1980.
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15) Nordlund JJ: Postinflammtory hyperpigmentation. Dermatol. Clinics 6: 185-192, 1988.
16) Passi S, Nazzaro-Porro M: Molecular basis of substrate and inhibitory specificity of tyrosinase. Br. J. Dermatol. 104: 659-665, 1981.
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19) Tallman MS: Differentiating therapy with all-trans retinoic acid in acute myeloid leukemia. Leukemia 10 (Suppl 1): S12-15, 1996.
20) 吉村浩太郎、波利井清紀:老人性色素斑に対する新しい治療法.日本形成外科学会会誌17: 630-639,1997.
21) Yoshimura K, Harii K, Aoyama T, et al.: A new bleaching protocol for hyperpigmented skin lesions with a high concentration of all-trans retinoic acid aqueous gel. Aesthetic Plastic Surgery, in press.
22) 吉村浩太郎、波利井清紀: レチノール酸を用いた炎症後色素沈着の治療. 形成外科42: 297-301, 1999.

 

ABSTRACT
Facial rejuvenation with all-trans retinoic acid ?topical ointments and skincare required for the treatment-

Kotaro Yoshimura
Deaprtment of Plastic, Reconstructive, and Aesthetic Surgery,
7-3-1, Hongo, Bunkyo-Ku, Tokyo 113-8655, Japan

Topical treatments for facial rejuvenation with all-trans retinoic acid (atRA) were described. Topical atRA improves characteristic features of aging skin such as mottled hyperpigmetation and fine wrinkles even in a single use.
AtRA can also be used for skin bleaching combined with some bleaching agents such as hydroquinone and for pretreatment of any other resufacing. Some safer bleaching agents have much weaker bleaching effects than hydroquinone, which often irritates the skin. It is quite important to use properly sunscreen creams and moisturizers as a skin care associated with treatments for facial rejuvenation.

図1. 症例1:
(a)56歳、女性。治療前。小じわや頬部を中心に色素斑が目立つ。

(b)症例1: 治療開始10週後。炎症もおさまり、しみはなくなり、皮膚の張りも改善している。

 


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